スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

vol6. 夜と霧 新版

非常に有名な名著。

ナチス強制収容所という極限的状況下において筆者が感じたものとは。

ーーーーーーーーーー

  • ヴィクトール・E・フランクル, 池田 香代子
  • 発売日 : 2002/11/06
  • 出版社/メーカー : みすず書房
  • おすすめ度 : (77 reviews)
    3心理学の研究に役立つと思ったのですが…
    5淡々と時にユーモアさえ感じる文章で語られる極限の体験
    5読みつがれていってほしい
    5現代にも通じるところがある
    5全人類必読の書


点数★★★★★
難度★★★

ーーーーーーーーーー

【あらすじ】(「BOOK」データベースなどより)

ユダヤ人精神分析学者がみずからのナチス強制収容所体験をつづった本書は、わが国でも1956年の初版以来、すでに古典として読みつがれている。
なぜ監督官たちは人間を虫けらのように扱って平気でいられるのか、被収容者たちはどうやって精神の平衡を保ち、または崩壊させてゆくのか。
心理学者、強制収容所を体験する―飾りのないこの原題から、永遠のロングセラーは生まれた。“人間とは何か”を描いた静かな書を、新訳・新編集でおくる。

ーーーーーーーーーー

【目次】(★はおすすめ)

心理学者、強制収容所を体験する
第一段階 収容
第二段階 収容所生活 ★
第三段階 収容所から解放されて ★

ーーーーーーーーーー

【要約・エッセンス】

筆者は自身がこの本を著した目的を二つ掲げています。
1つは収容所生活体験者の各々の体験を今日の科学で解き明かす、2つめはそれ以外の人に対してそこでの生活を理解可能とする、というものです。
目次における第一段階では強制収容所への移送の実情、メインである第二段階ではそこでの生活・心理状態の変化、最後の第三段階では解放後の被収容者の心理が描かれています。


以下は特に響いた言葉の抜粋。

生きることそのものに意味があるとすれば、苦しむことにも意味があるはずだ。
苦しむこともまた生きることの一分なら、運命も死ぬことも生きることの一部なのだろう。
苦悩と、そして死があってこそ、人間という存在は初めて完全なものになるのだ。

わたしたちが生きることからなにを期待するかではなく、むしろひたすら、生きることがわたしたちからなにを期待しているかが問題なのだ。

わたしたちが過去の充実した生活のなか、豊かな経験の中で実現し、心の宝物としていることは、なにもだれも奪えないのだ。
私達が経験したことだけでなく私達がなしたことも、私達が苦しんだことも、(中略)いつかは過去のものになるのだが、まさに過去のなかで、永遠に保存されるのだ。
なぜなら過去であることも、一種のあることであり、おそらくは最も確実なあることなのだ。

人間とは、ガス室を発明した存在だ。
しかし同時に、ガス室に入っても毅然として祈りのことばを口にする存在でもあるのだ。

ーーーーーーーーーー

【レビュー】

第二段階において、被収容者の心理状態の変化として感動の消失という特徴が見られるという記述があります。
ただ、それは「人間の消耗」というよりも、「生きたい」という強い欲求によるもの。
そして、その「生きたい」は目的に起因していて、それはどんなに小さなものであってもかまわない。

また、筆者は愛こそが人が人として到達できる究極にして最高のものだ、と述べています。
愛の存在さえあれば、人はどんなに苦しい状況であったとしてもほんの一時にせよ至福の境地に至ることができる、と。

つまり、人は自身の内面に一つの旗を掲げることによって、どのような環境の変化に対しても対応し生きていくことが可能なんです。
人を人たらしめ、そして生かしているのは内面に宿る想いであり各個人がもつ神であると感じます。

なぜなら愛は関係の中ではなく自身の心に生まれるもの。
だから神は存在するし、人は孤独であっても生きていられる。


人は弱いけど強い。
人は人を殺すけど人を救う。

毎日毎日色んな事があって、色んな事が難しいけど、今、俺たちは生きている。
世界はほんとに驚くくらい簡単に変わる。
そしてそれを変えるのは、一つの心。

ーーーーーーーーーー

「夜と霧 新版」をさらに詳しく


読書・名著ランキングTOPページはこちら
過去の名著・気になる本の読書ランキングはこちら



スポンサーサイト

テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

Vol1. 無境界―自己成長のセラピー論

記念すべきレビュー一発目です。

ちょっとかっこつけた本を読んでみたいと思ってのこの本笑。

ーーーーーーーーーー

  • 吉福 伸逸, ケン・ウィルバー
  • 発売日 : 1986/06
  • 出版社/メーカー : 平河出版社
  • おすすめ度 : (6 reviews)
    5境界の消失によって至高のアイデンティティを得る
    4凸と凹
    5世界観がかわります
    5今を生きる:過去も未来もない、あるのはただ現在だけである
    5ここまで体験させてくれるとは!

点数★★★★★
難度★★★★

ーーーーーーーーーー

【あらすじ】(まえがきより)

本書はわれわれが現在の体験をさまざまな部分に分割し、境界を設け、自分自身、他者、あるいは世界からいかにして絶えず疎外されていくかを探求するものである。(中略)
我々の体験におけるこれらの戦い――葛藤、不安、苦しみ、苦悩――は、われわれがどのようにこれらの境界を作り上げるか、また、それに関して何ができるかを探求する。

ーーーーーーーーーー

【目次】(★はおすすめ)

1 序論/私は誰か?
2、一半
3、無境界の領域
4、無境界の自覚
5、無境界の瞬間 ★ 
6、諸境界の成長 ★
7、仮面のレベル/発見のはじまり  ★
8、ケンタウロスのレベル
9、超越的自己 ★
10、究極の意識の状態

ーーーーーーーーーー

【要約】

目次の部分で敬遠しちゃう方もいると思う(僕もそうでした笑)んですが、本文中にも専門用語が飛び交いなかなか読み応えがあるものとなっています。
ですが、多岐にわたって非常に示唆に富む内容となっているので、ここで紹介します。

この本の目的は、「境界」というものに絶えず疎外されている自分に気づくことによって、それからの脱却、そして至高のアイデンティティを得ることとなっています。

そもそもこの世は境界で溢れています。
たとえば言葉であったり感情であったり肉体であったり、様々な形で対象とそれ以外を区別している。

ですが、それらは自己が勝手に作り上げたものに過ぎず、人はそれ(たとえば負の感情)によって自らを苦しませているのです。
しかし、人は意識の階層を徐々に深化させていくことによって、「統一意識」という絶対なる第三者視点を自分の中に得ることが可能となります。

それは境界の認識、そしてそこからの脱却を経て、自分の心身に対する関係性と他のあらゆる対象に対する関係性を等しいものにする、ということです。
つまり、環境の中の全対象を、自分自身を扱うように扱うということです。

これによって人は境界を消滅させることが可能となり、至高のアイデンティティを得ることが出来るのです。

ーーーーーーーーーー

【レビュー】

この本を読むことによって、自分を取り巻く世界の色が変わったことを感じました。
全ての苦しみは「苦しみ」というものを区別する境界線によるものに過ぎず、それは「幸福」というものと本質的には変わらないものであると学んだからです。

つまり、事象はすべて波であり、僕たちが感情として定義するものはそれらの振れ幅が大きくなった地点を「境界」によって切り取ったものでしかないんです。
「境界」は物理的にも精神的にも存在しているけれども、それらは全て認識しだいで消失させることが可能であり、それによって自らを新たなステージに持っていくことができる。

要はこの本は、「境界」の存在に気づかせてくれるもの。
境界の存在、そしてそれによって隔てられている両方の対象を知る技術をこの本によって得られれば、生きることが本当に楽になります。

ただ、この本の全てを完全に理解したとは正直思えないので、また時期を見て読み返していきたいと思ってます。
このレビューブログをこの本ではじめられてよかった、と思える名著です。

ーーーーーーーーーー

無境界―自己成長のセラピー論についてさらに詳しく

読書・名著ランキングTOPページはこちら
過去の名著・気になる本の読書ランキングはこちら


テーマ : オススメの本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

カテゴリ
サイト内検索
カスタム検索
RSSリンクの表示
最新記事
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。