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vol.41 ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件

「優れた戦略とは思わず人に話したくなるような面白いストーリーだ。」

企業が利益を生むために本当に必要な戦略とは。

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  • 楠木 建
  • 発売日 : 2010/04/23
  • 出版社/メーカー : 東洋経済新報社
  • おすすめ度 : (29 reviews)
    5文句なし。これまでの悩みが解決した。
    5競争戦略という分野に新しい解釈をもたらしてくれた
    3読み物としては面白いが、経営者にはいまいち役立たない
    5素晴らしいストーリー
    5戦略論の名著
点数★★★★★
難度★★★

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【要約・エッセンス・あらすじ】(amazon 内容紹介 より)

大きな成功を収め、その成功を持続している企業は、戦略が流れと動きを持った「ストーリー」として組み立てられているという点で共通している。
戦略とは、必要に迫られて、難しい顔をしながら仕方なく作らされるものではなく、誰かに話したくてたまらなくなるような面白い「お話」を作るということなのだ。

本書では、多くの事例をもとに「ストーリー」という視点から、究極の競争優位をもたらす論理を解明していく。
刊行後3カ月にして 増刷続々。すでに戦略論の古典になりうる実力を備えた一冊。

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【目次】(★はおすすめ)

第1章 戦略は「ストーリー」
第2章 競争戦略の基本論理 ★
第3章 静止画から動画へ
第4章 始まりはコンセプト
第5章 「キラーパス」を組み込む ★
第6章 戦略ストーリーを読解する
第7章 戦略ストーリーの「骨法十0ヵ条」

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【要約・エッセンス】

ビジネスの8割は理屈では説明が付かないにしても、2割はなんらかの理屈で動いている。
そのため、逆説的に「理屈じゃないけど理屈が大切」となる。

ストーリーとしての競争戦略とは個別の要素の間の因果関係や相互作用を重視した視点によるもの。
戦略をストーリーとして語るということは、「個別の要素がなぜ齟齬なく連動し、全体としてなぜ事業を駆動するのか」を説明するということ。

ストーリーとしての戦略とはアクションリストやベストプラクティスなどの静止画的な戦略ではなく、全体を文脈として捉えた動画的な戦略のこと。

筋の良い戦略ストーリーを構築するためには本質的な顧客価値をえぐり出すコンセプトが必要。
コンセプトとは「本当のところ、誰に何を売っているのか」という問いに答えること。

業界におけるポジショニングによる差別化と、組織能力による差別化は全く異なる。

ストーリーの本質は「部分の非合理を全体の合理性に転化する」こと。
ストーリーに基づいた部分の非合理を組み込むことによって、比較優位の持続が可能となる。

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【レビュー】

この本は、コンセプトを実現するためのストーリーに基づいた全体最適化戦略について書かれた本です。
お気づきの方もいるかと思いますが、以前このブログでも紹介した「ザ・ゴール」と類似しています。

本書で扱われているテーマは戦略論であり、「ザ・ゴール」において扱われているのは生産工場における利益向上。
一見異なるテーマではあるけれども、共通しているのは全体の文脈で目標を達成するという部分。

内容はどちらの本も素晴らしいものなので、
ザ・ゴールを気に入った方は本書を、そして本書に感銘を受けた方には「ザ・ゴール」も併せての読書をお薦めします。

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ストーリーとしての競争戦略 ―優れた戦略の条件についてさらに詳しく

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vol.40 東京大学「ノイズ文化論」講義

<ノイズ>が排除されゆく世界。

異物であるがゆえに持つ美しさ。

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  • 宮沢章夫
  • 発売日 : 2007/07/02
  • 出版社/メーカー : 白夜書房
  • おすすめ度 : (3 reviews)
    2なぜ 「ノイズ」?
    5面白い。
    4ヒルズ族はおたく的手法を普通に身につけた世間様
点数★★★
難度★★★★

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【要約・エッセンス・あらすじ】(amazon 内容紹介より)

「美しい国」「品格ある国家」「格差社会」の陰で排除される〈ノイズ〉とは、なにか。
大好評「80年代地下文化論」に続き、宮沢章夫がまたも東大駒場キャンパスの密室で悩み、思い出しつつ語る「見返りのない講義録」。

ゲスト
岡田斗司夫(オタキング)/原宏之(バブル文化論)/土屋敏男(元・T部長)/足立正生(幽閉者)

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【目次】(★はおすすめ)

第1回  「80年代地下文化論」からあらためて考えたこと
第2回  酒鬼薔薇事件とニュータウン
第3回  対談1 「オタクの終わり」(ゲスト・岡田斗司夫) ★
第4回  えーと……なんの授業をしてるんだろう
第5回  やむにやまれず「外部」に逸脱してしまう者たち
第6回  対談2 「月収一000円の幸福」(ゲスト・腹宏之)
第7回  「異形なもの」に対する眼差し
第8回  それを「ノイズだ」と言うなにものかがいる
第9回  対談3「漂白されるテレビ」(ゲスト・土屋敏男) ★
第10回 少数であることによって不当に排除される者たち ★
第11回 ひどく現在的な貧しさについて
第12回 「排除されたなにものか」にも、つよい純粋さがあるかもしれない
補講  ノイズとしての人間――『幽閉者』をめぐって(ゲスト・足立正生)

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【要約・エッセンス】

<ノイズ>というのものはそもそも異物のようなものであり、なにか「純粋なもの」や「美しいもの」を作ろうとした際に排除されていくもの。
「排除されたなにものか」にもやはり強い純粋さがあるかもしれない、それ自体がべつの美しさを帯びるかもしれない。

ノイズはさまざまな姿をして人の前にあらわれ、そして人はけっしてそれを完全に排除できるわけではない。
人が存在するということは<ノイズ>が存在することと同義である。
なぜなら、人の内部の奥深いところに、そもそも<ノイズ>は存在しているから。

フジテレビとライブドアの一件で、テレビ側がなんて言ったかと言うと、「テレビは公共性があるんだ、だから会社を取るとか取られるという話になったらそれはテレビにそぐわないんだ」と。
ところが、短絡的にテレビの公共性を強く言うと、「どこからも文句が出ないテレビ」になり面白さが失われる。(※ノイズ排除の一例)

インドにはヒジュラっていう階級がある。
それはDNA的には男でありながらなぜか男性器がないという明らかなマイノリティであるにも関わらず神として崇められている。

マイノリティも「発見されてはじめて存在する。」

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【レビュー】

ノイズ。

それは異質なもの。
しかし、異質であるということはそこに何らかの境界が発見されたという証ではあるけれども、その境界による断絶が本質的なものであるのかについては断言できない。

本来世界にはノイズが溢れていたけれども「便利」「清潔」の追求や無意識下における疎外などによってそれらはどんどんと排除されてきた。
その対象はたとえば街の景色であったり神であったり。


全ての対象を隔てているのは、結局後付けされた境界でしかない。
マイノリティは際限なく分化されていく。

ノイズこそが本質であり、その逆も然り。

そこにあるものはなんだ。

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「東京大学「ノイズ文化論」講義」についてさらに詳し


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vol.39 ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス

ベストセラーとなった前作に続く本著では、問題解決のための思考プロセスがテーマ。

その画期的な思考法の全貌が明らかに。

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点数★★★★
難度★★★

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【要約・エッセンス・あらすじ】(日経BP企画による紹介文を編集)

ベストセラーになった『ザ・ゴール』の続編。
前作で紹介したTOC(制約条件の理論)を単なる生産管理の手法から、マーケティングや経営全般の問題解決にも適用できる思考法へと発展させている。

前作と同じように小説形式で読みやすさは健在だ。
前作では工場閉鎖の危機を救った主人公が、今回は副社長としてグループ会社の経営再建に立ち向かう様子が描かれている。

 この本を読めば、精神論ではない具体的な「変化を起こし、実行に移すための手法」を自分で体験したかのように理解できる。

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【目次】(★はおすすめ)

Ⅰ 緊急動議
Ⅱ 昔の仲間
Ⅲ ロンドンへ
Ⅳ 葛藤 ★
Ⅴ ザ・ソリューション ★
Ⅵ 究極の企業戦略 ★

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【要約・エッセンス】

メリットには「ポジティブを増やすもの」と「ネガティブを減らすもの」の2種類がある。

市場の予想からスタートして戦略を立てるのは不確定要素が多すぎる。
まずは確固たる競争優位性を構築するところから始めるべき。
独自の技術・製品がなければ小さな変化に対応することに専念するべき。


・現状問題ツリー
目的:「何を変えるのか」という問いに応える
方法:分析しようとする対象の表面的な問題点を列挙する。
    →それらの因果関係を1つのシート上で結びつける
    →多数の現象の原因となっている「コアの問題」を発見する

・未来問題解決ツリー
目的:コアの問題を解決する際に生じる問題を予防する
方法:現状問題ツリーと同じように将来起こり得る問題を列挙する
    →それぞれに対して予防法を考案し、因果関係で1つのシート上で結びつける

・前提条件ツリー
目的:実際に変化を起こすための実行計画を作成する
方法:まず最終的な「ありたい姿」を設定する
    →そこに到るまでに起こり得る障害を列挙する
    →その障害を解決するための解決策を1つのシート上で結びつける

・移行ツリー
目的:各中間目標を達成するために何をどの順番で行なうのか決定する
方法:前提条件ツリーで展開した中間結果を並べる
    →各中間目標の実現のために必要な行動を考える

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【レビュー】

前作「ザ・ゴール」に引き続いてのレビュー。

要点としてはいかに問題を可視化し、前提を疑いながら因果関係を結びつけていくか、というところ。
この本で提示されている思考プロセスは非常に有効であり、この本は何度も読み返す価値のある本だと感じることができた。

しかし、前作ではその表現において助けとなっていた小説形式が今作ではやや冗長に感じられる。
思考を可視化する方法論についての解説本なので、このような形式ではなくよりビジュアルを重視した形を取るべきであった。

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「ザ・ゴール 2 ― 思考プロセス」についてさらに詳しく

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