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vol.38 ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か

全米250万部の大ベストセラーになったが,貿易摩擦再燃を危惧して長らく日本語訳が許可されなかったといういわく付きの名著

工場の業務改善プロセスから学ぶ全体最適化の手法。

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点数★★★★
難度★★★

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【要約・エッセンス・あらすじ】(amazon 土井英司氏による商品紹介より抜粋)

機械メーカーの工場長である主人公のアレックス・ロゴを中心に繰り広げられる工場の業務改善プロセスを主題にした小説。
通常、アメリカでベストセラーとなったビジネス書は、すぐに日本語に翻訳されるものだが、本書は世界で250万部売れたにもかかわらず、17年もの間日本での出版だけが認められなかった。
いわば「幻の名著」である。

本書が長い間日本で出版されなかった理由については、「解説」で著者エリヤフ・ゴールドラットのコメントが引用されている。
それによると、「日本人は、部分最適の改善にかけては世界で超一級だ。その日本人に『ザ・ゴール』に書いたような全体最適化の手法を教えてしまったら、貿易摩擦が再燃して世界経済が大混乱に陥る」というのが出版を拒否し続けた理由らしい。

本気か冗談か知らないが、いずれにしろ、アメリカが出し惜しみするほどの名著を日本語でも読めるというのは非常に喜ばしいことである。

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【目次】(★はおすすめ)

Ⅰ 突然の閉鎖通告
Ⅱ 恩師との邂逅
Ⅲ 亀裂
Ⅳ ハイキング
Ⅴ ハービーを探せ ★
Ⅵ つかの間の祝杯 ★
Ⅶ 報告書 ★
Ⅷ 新たな尺度 ★

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【要約・エッセンス】

企業の目的とは純利益、投資収益率、キャッシュフロー、この3つを同時に増やすことによってお金を儲けること。

お金を儲けるという目標を表し、かつ工場を動かすための作業ルールの設定を可能にする3つの指標
・スループット:販売を通じてお金を作り出す割合
・在庫     :販売しようとするモノを購入するために投資した全てのお金
・作業経費  :在庫をスループットに変えるために費やすお金

ボトルネックとはその処理能力が与えられている仕事量と同じか、それ以下のリソースのこと。
非ボトルネックとは与えられている仕事量よりも処理能力が大きいリソースのこと。
工場の本当の生産能力を決定するのはボトルネック

工場内の全てのリソースの能力を個別に最大化してはいけない。
リソースが個別に最大化されているシステムは非常に非効率的である。

マネージャーに求められるのは
「何を変える」
「何に変える」
「どうやって変える」
という3つの質問に答えられる能力。

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【レビュー】

この中で描かれているのは工場における生産プロセスの改善理論(TOC)でありますが、問題設定の手法、全体最適化と個別最適化の関係など様々な業務に応用可能なもの。
気づいてみれば当たり前のことではあるけれども、それを業務改善手法として一般理論化した本著はさすがの名著。

いわゆるアメリカンドリーム的な小説形式を取ったことには賛否両論あるのかもしれませんが、個人的には「アリ」でした。
続編も複数出ているので、それらが楽しみになる一冊。

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vol.9 こころから感動する会社―この目覚ましい中小企業の底力を見よ!

本当に「良い」会社とは
日本に存在する「感動」を与える企業達。

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点数★★★
難度★★★

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【あらすじ】(「BOOK」データベースより)

業績がいい、社員を大切にする、独創的である、長期的な視野に立つ―すべて当たり前!忘れてならないのは、人に感動を与えること。
そういう会社こそ、われわれの心を動かす。
記者歴32年、およそ5万社を見届けてきた著者が、“これぞ”と見込んだ会社をご紹介。


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【目次】(★はおすすめ)

序章  「収益」か、それとも「夢とロマン」か
第1章 不況の時こそ人に投資をする
第2章 社長室なし、社長専用車なし
第3章 屋上緑化に命をかける
第4章 地味にワイワイ、ボチボチやる
第5章 マイナスをバネにする
第6章 エンタメが地域経済を動かす
第7章 「自由闊達」の社風でがんばる
第8章 全員がアーティストの集団になる
第9章 他社に引き抜かれる人材になれ
終章  「感動」を与える会社になりたい

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【要約・エッセンス】

世界同時不況により操業度20~30%に陥った櫻井精技は総額1800万円もの教育投資を行っている。
それについて櫻井社長は「人に対する投資に無駄があっても、やり続けなければならないことはこの世の中にはあるのだ」と語る

根性とは物事に対する欲の強度と持続力である。

トーテスは環境重視をキーワードに切り込み、後のゼネコン受注につないでいる。

中国・四国地方でシェアを広げる百貨店・天満屋は地域ごとに異なるコンセプトを掲げ成功してきた。
たとえば郊外店舗では食料品売り場を50%にまで広げ、岡山本店では各売り場で月平均トータル60以上ものイベントを開催する。

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【レビュー】

キーエンスから始まり、クリスタル光学や渡辺商行、劇団わらび座まで全11社を中心に焦点を当てた内容。
著者は記者であったことから、ビジネス的側面からのアプローチと言うよりも成功にいたるまでの経緯や想いに話題の中心を置いています。

読ませようとする文章ではあるんですが、非常にミクロな話(たとえば1㎡あたりの工事費)なども書かれているため、後半はわりと拾い読みで読書を進めました。
つまり、ドキュメンタリー的な要素が強いので、ここから汎用性の高い成功要因を抽出しようっていう目的だとちょっと逸れてしまうかもってことです。

ですが、地方における百貨店の話など、地域活性化のためのヒントも隠されています。
日本の中小企業という存在の貴重さ、成長性を改めて考えてみる上でこの本は良書。

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vol.8 ザッポスの奇跡 The Zappos Miracles―アマゾンが屈したザッポスの新流通戦略とは

「幸せを届ける会社」ザッポス。
その驚異の成長を支える戦略とは。

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  • 石塚 しのぶ
  • 発売日 : 2009/11/10
  • 出版社/メーカー : 東京図書出版会
  • おすすめ度 : (10 reviews)
    5とてもおもしろい
    5今、このタイミングでザッポスに出会うということ
    5驚きの会社があった!
    5仕事に対して新しい価値観をもたらす本
    5栄誉ある買収

点数★★★
難度★★★

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【あらすじ】

「ザッポスは,たまたま販売業を営んでいるに過ぎない『サービス・カンパニー』である」と、CEOトニー・シェイ氏は語る。
「顧客に感動を与える」というザッポス社のカルチャーは、どのようにして生まれているのであろうか。
日米間ビジネス・コンサルタントである著者の取材によって明らかになったその秘密とは。

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【目次】(★はおすすめ)

第一章 競争の本質が変わる
第二章 サービスを越える企業、ザッポス
第三章 感動サービスを培養する、企業文化の土台 ★
第四章 経営戦略としてのサービス文化 ★
第五章 企業は働く人が全て
第六章 「個」を活かすサービス
第七章 変革の火種になる

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【要約・エッセンス】

ザッポスは「たまたま」○○○を販売しているにすぎないサービス・カンパニー。
つまり、ザッポスはものだけでなく、そこへの付加価値をも不可欠なものとして販売業を行っている。

人を幸せにする会社をつくることが、企業にとって最強の戦略だ

もとより、流通業ではサービスはおまけのように見られてきたが、ザッポスではサービスこそが売り物だ。
ザッポスにとってはサービスはコストではなく、ブランドを築くため、そして顧客ロイヤルティを高めるための投資なのだ。

「洗練に洗練を極めた最先端のテクノロジー」にこだわりつつ、もう一方では「同じ価値観を持った人々が、共通の目標に向かって進んでいく」ことの重要性にこだわっている。
「企業文化」を明確に定め、その確率に意志的な力を注いでいるのである。

様々な顧客満足度を高めるための努力はもちろん多くの費用を必要とする。
しかし、顧客サービスをないがしろにする余裕は、ザッポスにはない。

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【レビュー】

筆者はザッポスのカルチャー・サービスを絶賛しているんですけど、本の後半部分は重複する部分も目立ってあまり信憑性を感じられなかった。
この素晴らしい会社の良さを伝えようっていう気持ちは伝わるんですが、ザッポスに属しているわけではない第三者であるならば、もっと客観的・批判的な視点を持ってほしかった。

たとえば、社内では500名もの社員がtwitterを通してコミュニケーションを図っているっていう記述についてなんですけど、じゃあ残りの800名の社員はどうなってるの?って疑問がわいてきます。
カルチャーを作ることは言ってみれば簡単だけど、それをしっかりと全社員に対して浸透させていくことは難しい。
本文の中でザッポスにおけるカルチャーといわゆる存在するだけの社訓の違いは述べられていたけど、他の部分での手放しでの褒めように、あまり説得力が感じられなかった。

他にも例をあげてみます。
ザッポスでは入社一週間目の社員に対してもしカルチャーが合わないと感じて辞職するならば2000ドルの入社辞退サービスがあります。
その利用率が1%程度だということで採用ステップでの個人と企業カルチャーとのマッチングの正確性を筆者は褒め称えているわけなんですが、苦労して入った会社なんだからたとえ多少の不一致があったとしても、相当のことがない限りそこを飛び出すなんてことはないですよね。

色々と書きましたが、「サービスを売る流通会社」という概念や、「カルチャー」という指針作りなど、参考になる部分も多々ありました。
起業を考えてる方、すでにしている方にとっては色々と学びの多い本です。


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「ザッポスの奇跡 The Zappos Miracles―アマゾンが屈したザッポスの新流通戦略とは」についてさらに詳しく


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